ファミコンパレットの調査

ファミコンのパレットはNTSCの信号から作られており輝度と色差で表現されるようです。
エミュレータや任天堂のバーチャルコンソールなどはRGBで近似値を取っているのですが
わりとばらつきがあるので自分でも調べてみました。

テレビやキャプチャ環境によって色味は変わるため、それぞれの環境の数だけ正解があると言えます。
あくまで自分が納得できる色を調べた、という前提で読んでいただければと思います。

参考:各エミュレータのパレットがまとめられているサイト
http://emulation.gametechwiki.com/index.php/Famicom_Color_Palette
任天堂製のエミュレータだけでも1つもパレットが揃っておらず、調整の苦労が伺えます。

調査方法

ファミコンの使用色をすべて表示するROMを作りキャプチャ。
ニューファミコンをコンポジット接続→FRAMEMEISTER→AVerMedia GC550
FRAMEMEISTERの画質モード:GAME_2

palette_test.nes
A、B、SELECTボタンでそれぞれパレットが切り替わります。

結果

misakiパレット
 
右画像は輝度のみ表示したもの。グレーを除いた横列が概ね同じ輝度になっています。
パレットはキャプチャ画像からノイズの少ない場所を切り出し、ガウスぼかしで色の平均を取って作成しました。
nes_palette_misaki171029_2.pal

参考:FRAMEMEISTERの画質モード:標準で作ったパレット
 
「画質モード:標準」の方が色の補正がされない分、正しいパレットになると思いきや
輝度のバランスが「画質モード:GAME_2」より悪い結果となり採用はしないこととしました。

参考:VirtuaNESのパレット
 

参考:Nesdevのパレット
 
https://wiki.nesdev.com/w/index.php/NTSC_video
↑を参考に作ったパレットファイルnesdev_palette_misaki171204.pal

パレットファイルはエミュレータ用です。
ファミコン風のドット絵を描きたいなどの場合はpngを保存してパレットを使ってください。

   
左から、misakiパレット、VirtuaNES、Nesdev、実機キャプチャ。
ピンクソックスのROMを作った時は
VirtuaNESのパレットを使っていたため実機で色味が変わってしまいました。

マリオの空色問題

スーパーマリオブラザーズの空に使われている$22の色は実機だと水色に見えていた気がするのですが
キャプチャだと薄紫色になっているのでネットを調べてみました。

参考:マリオのTVCM
https://www.youtube.com/watch?v=7e9Hp_90ODU
参考:新旧ファミコンと互換機で撮ったマリオのキャプチャが載っているサイト
http://www.age.jp/~k-matsu/Games/famicompati/compare/

かなり差があり決め手に欠けます。
また、海外のフォーラムなどでもマリオの空は水色だった!という書き込みを見かけました。
結局具体的なことは分からず、当時のテレビの調整や光り方の具合でそう見えていたのではととりあえず結論付けました。


自分でキャプチャしたマリオの画像。空は薄紫色に見える。


MDT241WGのPIP機能(親画面に別ソースの子画面を表示する)で
コンポジット接続したニューファミコンとキャプチャ画像を比較しているところ。
2つに違いはないためキャプチャ時に色が変わっているようなことはない(=マリオの空色は薄紫色が正しい)と判断しました。

キャプチャ

$00〜$0D


$10〜$1D


$20〜$2D


$30〜$3D

(ページ作成 2017/12/04)
(最終更新  2017/12/04)


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